30日(日)、東京競馬場ではセントポーリア賞(3歳1勝クラス)が行われる。
人気に中心となるのは、C.ルメール騎手騎乗のウィズグレイスだろう。新馬戦こそ5着に敗れたが、前走の未勝利戦の内容が圧巻だった。東京の芝2000mという舞台で、新馬戦とは異なる逃げの手にでた。直線で後続を突き放し、2着に6馬身差をつける逃げ切り勝ち。勝ち時計は1分58秒5と2歳日本レコードをマークした。
当然、この内容から1番人気になることは濃厚だが、もう一頭ウィズグレイスに負けず劣らずといえる素質馬が出走する。丸山元気騎手が騎乗予定のドゥラドーレス(牡3、美浦・宮田敬介厩舎)だ。同馬の父であるドゥラメンテは、7年前の当レースを勝っており、その後皐月賞(G1)と日本ダービー(G1)を制し2冠馬となったことは、誰もが知るところだろう。
12頭立てで行われた新馬戦では、1枠1番という好枠だったが、後方3番手からの競馬。道中はうまく折り合いながら、最後の直線を迎える。脚は十分溜まっていたが、前の馬たちが邪魔でなかなか進路が見当たらない。残り300m付近で外に活路を見出すと、そこから一気にエンジン全開。上がり3ハロン33秒4の強烈な脚で、見事な差し切り勝ちを決めた。
レース後、騎乗していた丸山騎手は「攻め馬の時、能力は感じましたが、ハミ受けなど課題はいっぱいありました。それでも直線では素晴らしい脚を使ってくれました。ハミ受けが上手く行けば、更に良い馬になると思います」とコメント。課題はありながらもその能力に手ごたえを感じていた。
管理する宮田敬介調教師は「良くなるのは古馬になってから」という発言があったが、現段階でも十分なパフォーマンスに映っただけに、今後の伸び代を考えると恐ろしい馬だ。
今回は、新馬戦と同舞台の東京芝1800m。おそらく陣営は、器用さが求められる中山をパスし、相性の良さそうな東京開催までわざわざ待った可能性がある。この判断は確実にプラスに働きそうだが、相手もクラシック候補だけに一筋縄とはいかないだろう。
クラシックへ向けての賞金加算という点でも、共に1勝馬の2頭には大事な一戦だ。一騎打ちとなるのか、それとも新星が現れるのか、注目だ。
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